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執筆者の写真西里藍

【組織×健康経営①】健康経営と社員定着率の関係

更新日:2022年8月31日



健康経営に取り組む理由や、そのメリットとして「社員定着率の向上」は頻繁に言及されます。


確かに、経済産業省も健康経営に取り組む意義のひとつとして「離職率の相対的な低さ」

数値と共に示しています。

ここでは示されたデータを表面的に受け取るだけでなく、その要因についても考えてみましょう。

経済産業省ヘルスケア産業課「健康経営の推進について」(令和4年6月)


健康経営企業=離職率が低い?


経産省のデータにおいて分析対象となっている企業は「健康経営度調査」に回答した大規模法人です。

健康経営に注力できる企業は比較的経営資源に恵まれた企業が多く、意地悪な見方をすれば人材の定着率についてはもとからアドバンテージがあるとも考えられます。


つまり、健康経営のおかげで離職率が低いのではなく、離職率の低い傾向にある企業が多く健康経営を導入していると受け取るのが実態に近いかもしれません。


そこで、社員定着率の安定に効果を感じている健康経営企業の共通点を探ってみました。

早くから健康経営を導入し成果をあげている企業は、働き方改革やダイバーシティ経営、SDGsへの取組など企業の持続可能性を高める施策の延長線上で健康経営に着目したようです。時代のニーズや社会からの要請に積極的に応えていく企業文化、または「働きやすさ」や「生きがい」、「ワーク・ライフ・バランス」などを尊重した「ヒトを大切にする」企業文化を持っているといえます。


そのような「ヒトを大切にする」施策のひとつとして健康経営の取組を打ち出すことで、社員の会社へのエンゲージメントがさらに高まり、離職率の低さに繫がっているという見方ができます。



健康経営は、社員を大切に想う気持ちから


「ヒトを大切にする」ことは、多くの資本を持つ大企業でなければできないことではありません。

実際に、全国の中小企業が「社員を大切にしたい」姿勢の表明として健康経営に取り組み、できることからスモールステップを重ね、社員の健康維持増進や働きやすさへのケアをはじめています。


社員に会社からの想いが伝われば、徐々に健康管理への意識も高まり、会社への帰属意識や働くモチベーションが向上し、結果として離職率の低下につながるのです。


「社員定着率の向上」のために健康経営に取り組む企業様には、ぜひ社員を家族のように大切に想う気持ちから初めていただきたいと考えています。



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