「新しい資本主義」と言われ、社会には様々なタイプの社員がいるだろう。
頑張れば豊かで幸せになると期待する社員。
働き方改革でワークライフバランスが良くなると期待し、頑張って働き続けているが変化が見られないと嘆く社員。
副業・ダブルワークで自分の能力が発揮できると期待し、頑張っているものの、将来に対する社会的不安が募る社員。
みな期待し頑張っているのだが、このままでは明るい将来・明るい人生が描けない、と前向きになれない人が増えているといわれている。
日本人の働く意欲は先進国で最低レベルに落ち込んでいるという調査結果もある。
このままで、日本は大丈夫だろうか、と不安になってくる場面もある。
一方で個人の金融資産は「2121兆円」と言われており、過去最高に達している。
富める者はますます富み、生活の厳しい者はその状況から脱しきれずますます厳しくなる現実。
これが「新しい資本主義」の姿なのだろうか?
厳しい状況から脱するには社員自らが頑張らないといけないが、自分の頑張りだけで切り抜けることは可能だろうか。
会社を成長させ、社員とともに伸びていくためには、経営者が成長意欲をもち、社員のポテンシャルに期待しつつしっかりと育てていくことが重要である。
そのために経営者は長期的視点を持っていなければならない。
技術は日進月歩で発達して行くため、経営者も「常に新しいものを追い続けていかないと遅れてしまう」という切迫感に駆られ、目先の利益を追い求めがちになる。
短期的視点で目先の利益ばかり追い求めていたのでは、社員は辛抱強く、地道に取り組むことをしなくなる。
そうならないために、「自社は何をやるべきなのか」、やるべきことをしっかりやりきる社風・人材が育つ風土を作り上げることが経営者の最大の仕事ではないだろうか?
社員が育たない、社員の定着率が悪い、そのような現実・現状を真摯に受け止めつつも、一人ひとりの社員と向き合って、経営者としての想い、社員への期待、お互いが夢見る社会の共有、その時の会社のあるべき姿を共有しよう。
社員と向き合い教育・指導を充実させることで社員のモチベーションアップを図り、ともに成長していく姿を描きたいものである。
一人ひとりの経営者が教育者的視点を持って、社員の人生、会社のありようを正しい方向に導いていくことによって、長期的・持続的に発展可能な社会が築けるのではないだろうか。
それはひとえに、経営者一人ひとりの想い、理念にかかっているといっても過言ではない。
是非、後に続く子孫に良い社会を引き継いでいくためにも、今一度、高い志を持って社員・人材育成に心を込めて頑張っていこう!
株式会社CSDコンサルタンツ
代表取締役 西里 喜明
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