中小企業を活性化し、成功を探求する経営誌「理念と経営」の2月号に以下の記事が掲載されているのでぜひ参考にしたい。
道理を外さなければ、経営は必ず成功する (伊與田先生に学んだ「論語と経営」)
『富貴安逸(あんいつ)は、人の才徳を修養するための必須のものにあらず』つまり、お金を持っているから、勉強して才能を伸ばすことができる、というものではない『ゆえに古より今に至るまで、天下の利(国家の財産)、邦国の益(今日のGDP)は、極卑賤(ごくひせん)より起これる人の力に頼ることはなはだ多し』とあります。つまり富貴安逸の人は才徳が表に出てきません。だから天下の利、新しいものを発明し、会社の利益を上げて税金を納めて国の益をはかり、国富をつくり上げるのは、金持ちからではなく、生活にもあまり恵まれていない人たちから生まれてくる。
―(中略)―
『けだし安逸驕侈(あんいつきょうし)に生長する人は艱難(かんなん)のことと、爭賽(そうさい)する(競り合う)ことあたわず』。つまり、うまくいく者は、自分の心の中に安楽を求める気持ちと艱難から逃げたい気持ちが戦いあう状態にあるのです。ところが安逸驕侈の生活にどっぷり浸かっている人は艱難に挑んで打ち勝とうという精神を失っていく。
世の中を成長させる者は、金持ちだからやるのではなく、志の問題である。
艱難を乗り越えて自身を磨き利他に生きる者が世の中をよくする働きをするということでしょう。
経営者一人ひとりが「安逸驕侈に生長する人は艱難のことと、爭賽することあたわず」を実践することで良い社会・良い会社作りができると思います。
(同記事より)
「やり抜く力GRIT(グリット)」の著者でペンシルベニヤ大学のアンジェラ・ダックワース教授も「やり抜く力は負荷をかけない限り出ない」と言っています。
―(中略)―
松下幸之助翁の著書に『経営のコツここなりと気づいた価値は百万両』(PHP研究所)がありますが、―(中略)― コツとは「物の道理」のことです。「物の道理」を外れなければ経営は必ず成功します。
やり抜くことが重要です。
継続は力なりといいますが、継続することによって、考え方・行動の質が上がり、成長していく、そして社風・企業文化まで昇華させていくことで経営力が高まっていく。
経営の原点「原理原則」を経営理念にしっかり謳い、社風・企業文化として定着させ「やり抜く力」を育てれば経営は必ず成功することを肝に銘じてしっかり取り組んでいきたいものです。
どんなに時代が変わっても「変えてはいけないもの」と「変えていいもの」をはっきりと認識し時代に適応していく「適者生存:時代に適応した物のみが生き残る」ことを再認識しゴーイング・コンサーンを目指しましょう。
株式会社CSDコンサルタンツ
代表取締役 西里 喜明
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