人間力を磨く、向上させるということは具体的にはどういうことなのか。
たとえば
・教養を高め思慮深い人間になる
・他人に対する思いやりをもち愛情深い人間になる
・私利私欲を捨て、利他に生きる人間になる 等。
諸々の視点から魅力的な人間は語られるが、人間力を向上させるとなると改めて「人間学」という、人間としての生き方をつきつめて考える必要があるように想う。
何のために人間力を向上させるのか。
人間として成長し、幸せを目指し、良い世の中・社会づくりに尽くすためであろう。
その原点は、家庭であり、そして、会社や組織、地域社会、国家というようにその輪が次第に拡がっていく。
『大学』には次のように記されている。(『致知』8月号より)
「一家仁なれば一国に興る/一家譲なれば一国譲に興る/一人貪戻(たんれい)なれば一国乱を作(おこ)す」
・・・一家の中で互いに睦み合えばその気風が国中に満ちてくるし、一家の中で互いに譲り合えばその美風が国中に興ってくるが、道理を無視し、自分の利を貪る人がいると国全体が乱を興すような国になる。
安岡正篤師の言葉
「徳慧(とくけい)の学問、即ち広い意味において道徳的学問、人格学これを総括して「人間学」というならば人間学が盛んにならなければ本当の文化は起こらない。民族も国家も栄えない」
私たち一人ひとりが、道徳的学問・人格学、人間学を意識して自分自身を磨いていくことが重要である。
特に経営者として、組織のトップに立つ人は、自ずから自分自身を磨き、人格を高め、組織を引っ張っていくリーダーシップを発揮し、良い会社、良い社会づくりに尽力していきたいものである。
そのような強い意志をもち、日々励んでもらいたい。
「意思あるところに道はある」である。
株式会社CSDコンサルタンツ
代表取締役 西里 喜明
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